忘れ去ること

忘却とは忘れ去ること、と昔ラジオから聞こえ来たことばです。長く生きているといろんな時がありました。夜中に目が覚めると何十年か前の出来事がリアルに思い出されて、やり直したかったり悔しかったりです。頭の中にはそれらを入れた引き出しが沢山あり鍵が掛かっていたり錆び付いたりしてなかなか開かないのが突然開けられのですね。

アルツハイマーになった友人を訪ねた時、目は空を泳ぎ歯ぎしりして尋ね人になんの反応も無く横たわっていたのに、彼女の手を握って懐かしい歌を歌うと目に光が戻り歌詞は分からないがリズムはあいいっしょに数曲唄った。彼女の開かずの引き出しが開いた!

一日一日ため込んだ記憶の引き出しはなくならないで静かに整理されて佇んでいるたけ、でしょう?